歴史文化を感じる

城下町にポツンと佇む水色の洋館【出石明治館】

出石のシンボル・辰鼓楼を臨む大手前通りから八木通りに入り、5分ほど歩くと目の前に現れる水色の洋風な建物。城下町の雰囲気とは違ったモダンな佇まいに思わず足が止まります。明治20年(1887)に郡役所として建てられた「出石明治館」は木造の擬洋風建築の貴重な建物で、市の文化財に指定されています。

モダンな見た目がオシャレ!

明るい水色の壁、玄関の柱は古代ギリシャ建築を思わせます。一見洋風の石造りのように見えますが、実際は瓦屋根に塗り壁の日本建築。文明開化の時代に西洋の文化を取り入れようとして建設された擬洋風建築のひとつです。
館内では「歴史を彩った出石の人物展」「旧郡役所展示室」「大友 工(たくみ)投手展示室」が常設展示されています。

旧郡役所展示室には肖像画や写真などが飾られています。

出石ゆかりの偉人たち

出石からは数多くの偉人が輩出されています。たくあん漬けで有名な沢庵和尚、東京大学の初代総理(現在の総長)となった加藤弘之など、出石ゆかりの人物について知ることができます。人物展のフロアの入り口には加藤弘之の胸像が訪れる人を見守っています。2022年に加藤弘之生家から移設されたそうで、大学共通テストを受験する地元の高校生が像の前で合格を祈願する伝統があるんだとか。なでると勉強が捗りそうですね!

出石出身のプロ野球選手・大友 工投手

出石出身のプロ野球選手といえば、昭和の大友 工投手と能見篤史投手が有名。明治館には大友 工(たくみ)投手展示室があります。昭和25年~33年にかけて活躍した大友投手のユニフォームや表彰盾、トロフィーなどゆかりの品々を見ることができます。展示写真を見ていると日本シリーズMVPに輝いた時の写真がありましたが、なんと副賞が自転車!その当時の時代背景が垣間見ることができました。おもしろいですね。

展示室で一休み

出石散策の途中に一息しましょ

「建物自体が文化財となっています。展示物だけでなく、扉や階段や窓などの造りにも注目してみてほしいです。建物全体から感じられるモダンな雰囲気を楽しんでくださいね」とは明治館スタッフの中西さん。出石散策の際にはぜひ訪れたいですね。

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