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但馬唯一!最高ランク「水質AA」の海水で作られる【誕生の塩】

関西屈指の水質と透明度を誇る竹野浜の海水のみで作られる「誕生の塩」。
平釜を薪で焚き、じっくりと時間をかけて作るため、粒が大きく味がまろやかなことが特徴です。地元の飲食店だけではなく、神戸の有名ホテルなどでも使用されていて、ここ数年は人気のあまり生産量が追いつかないほど。おいしさの理由や名前の由来など、豆知識も合わせて紹介します。

ミネラル豊富な誕生の塩

「誕生の塩」は水質調査でAAに認定された竹野浜のキレイな海水で作られています。
スーパーなどで一般的に売られている精製塩ではなく、海水を煮詰めていく釜焚き製法で作られているため、ミネラル分が豊富に含まれています。栄養成分表には、カルシウム890mg、マグネシウム250mg、カリウム120mg(100gあたり)と表記されています。精製塩は一般的に各成分が100mgにいかないほどですので、成分調査からもその差がしっかりと証明されています(塩の種類によって成分の内訳が異なるので、ここでは簡単に表記しています)。

また、ミネラルの有無は見た目で比べてもよくわかります。精製塩は白くサラサラとしていますが、「誕生の塩」はミネラル分が含まれているため、結晶がキラキラと光っています。食材のおいしさをグーンっと引き出してくれると評判ですが、もともとおにぎりに合う塩を目指して作られており、素朴な食材でこそ真価を発揮!おにぎりの他にも、てんぷら、魚の塩焼き、焼き肉、刺身などがおすすめです。

神話が由来!?誕生の浦

「誕生の塩」の名前は、海水を汲み上げている「誕生の浦」に由来しています。

その「誕生の浦」の名前の由来は諸説あり、
①出雲の大国主命(おおくにぬしのみこと)と国譲りの談判を終えた武甕槌神(たてみかづちのかみ)が上陸した地点であること。
②3艘の舟で13の神々が出雲から東に向かっている時に嵐に遭遇し、避難している際に、14番目の神様が生まれた誕生したこと。
③朝鮮古語で赤土が多くあることを意味する「丹生」を訓読みし、そこに①と②の伝承を掛け合わせたこと。

いずれにしても神話や伝承にも由来する、なんともありがたい土地。そんな土地から由来していると思うと、ありがたみが増してくる気がしませんか?

手間暇かかった「誕生の塩」

「誕生の塩」は海水を釜で炊いて塩にする「釜焚き製法」で作られています。
海底まではっきりと見えるような、海水が澄んでいるいい天気の日に汲みます。汲んできた海水を釜で煮詰め、濃度の濃い海水、「かん水」を作っていきます。この工程が約2日間。煮詰めていく際、塩より先に結晶化する不要な成分を網ですくったり、すくいきれないものはタンクで1晩以上寝かせ沈殿させたりして、苦みやエグみを取り除きます。次に寝かせた「かん水」を釜に戻して、塩を作っていきます。味をまろやかにするために、沸騰させないようゆっくりと焚くのがポイント。塩がある程度たまったらすくい取り、ザルで水気を切って、乾かせば完成です。
1回の工程で最短でも4日間かかります。作られる塩は約10キロ。全工程を手作業で作っている手間暇のかかった貴重な塩です。

誕生の塩から誕生した商品!

誕生の塩は地元の人が「竹野に特産品を!」と2008年から作り始めました。
お土産として販売されているほか、地元の飲食店などでも使われていて、ここ数年は生産量が追いつかないほど。
また、コラボした商品もたくさん開発されています。まんじゅう、きんつば、ようかんなどの和菓子。リーフパイ、プリン、カヌレなどの洋菓子。それ以外にも塩ポン酢など様々な商品が生まれています。
ぜひ、見かけたら買ってみてください。

【ちょこっと豆知識】

ちなみに「誕生の塩」の燃料は全て薪です。
竹野浜に漂着した流木や建築の廃材などを燃料として使用しています。

竹野浜では、「竹野海岸を美しくする会」を筆頭にビーチクリーンが盛んに行われています。そこで集まった流木をゴミとして処分してしまえばそれでおしまいですが、燃料として再利用することで、環境保護にも貢献しています。

塩を作るだけではなく、環境にも地域にも優しくありたい。そんな思いを持って「誕生の塩」は作られています。

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