歴史文化を感じる

武家屋敷の仕掛けが楽しい【出石家老屋敷】

白亜の土塀と長屋門が目をひく「出石家老屋敷」。
上級武士(家老級)の居宅として使われていた江戸時代後期のお屋敷です。明治9年(1876)の大火の中で残った旧藩時代の歴史ある建物で、現在は資料館として江戸時代の武具や大名行列の道具が展示されているほか、当時の武士の生活ぶりを垣間見ることができるスポットとして人気です。

江戸のお家騒動「仙石騒動」ゆかりの資料

出石城の内堀の近くで、上級武士の居住区であった内町通りに面して建っている家老屋敷。江戸時代の三大お家騒動の1つに挙げられる「仙石騒動」の中心人物・仙石左京の屋敷跡に建っているため、別名「左京屋敷」とも呼ばれています。仙石左京は江戸時代後期の出石藩筆頭家老で、出石仙石家の分家として藩の大老職についた人物です。

上級武士の暮らしを体感

館内には無形文化財にも指定されている大名行列の諸道具が展示されており、実際に当時から使われていた貴重なものもたくさんあります。大名行列の槍や駕籠(かご)など、「こんなものを持って江戸まで行っていただなんて」と当時の大変さを想像してしまいました。
書院造りの室内にはリアルな人形が鎮座しており、家老という立場の人がどのように暮らしていたのかを感じることができます。

襲撃に備えた武家屋敷の仕掛けが満載

また、平家だと思い込んで中を見学していたら、なんと隠し階段が!このお屋敷、実は2階建でした。2階は刀を使い難くするためか天井は低く造られているそうで屋根上への通路も存在しています。これらの仕掛けは襲撃に備えて造られたものなんだとか。
写真の座布団の位置に座ると、この位置から見える壁の丸窓から人の出入りが確認できます。白熱した会議の最中でも人の出入りをチェックするための「武家屋敷」らしい仕組みが施されていました。なんだかワクワクしますね!
歴史好きや建築ファンはもちろんのこと、江戸時代の雰囲気を味わいたい人はぜひ足を運んでみてほしいスポットです。

「歴史文化を感じる」スポットの楽しみ方

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