自然を満喫する

噴火が生んだ肥沃な土壌で四季を楽しむ【神鍋山】

兵庫県北部、豊岡市日高町にある神鍋(かんなべ)高原は人口約1,000人ののどかな町です。山々に囲まれたリゾート地で、毎年冬になると京阪神エリアからスキー・スノーボードを楽しむ多くの人で賑わいます。そんな神鍋高原の中心にある神鍋山についてご紹介します。

神鍋山 俯瞰 ドローン

大昔の噴火がもたらした豊かな自然

山陰海岸ユネスコ世界ジオパークの認定エリアにある神鍋高原を訪れると、きれいなおわん型の「神鍋火山」を見ることができます。近畿地方では最も新しい火山で、標高は469.5mの頂上部には周囲750m、深さ50mの噴火口がきれいに残っており散策も可能です。

約2万5千年前~1万年前に噴火したといわれていて、噴火当時に飛び散った火山弾は神鍋エリア各所で見ることができます。神鍋火山から流れた溶岩と神鍋高原の水流の浸食により大小さまざまな滝や淵が作られ、独特の景観が形成されました。これらは「神鍋溶岩流」として人気のトレッキングコースになっています。

神鍋山 パラグライダー

雪解けの「春」のアクティビティ

神鍋山の雪解けとともに、高原に植えられたスイセンの花が見ごろを迎え、神鍋山の春の訪れを告げます。4月中旬に「春山開き」が行われると、本格的なグリーンシーズンの始まりです。わらびやゼンマイ、フキといった山菜採りができます。

冬は休止していたキャンプ場や熱気球体験、マウンテンバイク、パラグライダー体験の営業が始まり、爽やかな空気の中でアウトドアを楽しむことができます。

「夏」はもちろんキャンプ

夏はキャンプのハイシーズンです。

神鍋山付近のキャンプ場は「神鍋キャンプ場」、「nannatto(なんなっと)」、グランピングができる「煙神キャンプヴィレッジ」があります。「神鍋キャンプ場」は神鍋山のすぐ目の前にあり、広々としたサイトで子どもが思い切り遊んでも大丈夫。各施設が「神鍋温泉ゆとろぎ」を気軽に利用できる距離にあるのも嬉しい点です。

他にも「かんなべ自然学校のキャンプ体験」、「湯の原温泉オートキャンプ場」、「泊まれる冒険館どんぐりbase」などバリエーションに富んだキャンプ場が近くにあります。

神鍋高原 イチョウナミキ

彩鮮やかな神鍋高原の「秋」

秋は紅葉を楽しみながら、神鍋山頂上までのハイキングはいかがでしょうか。「道の駅 神鍋高原」の駐車場から神鍋山の頂上までの所要時間は歩いて約30分と、手軽に登山ができます。

舗装された遊歩道が山頂まで整備されていて安心して歩くことができ、道中の紅葉を楽しみながらたどり着く頂上では、眼下に神鍋高原が見渡せます。ピクニック気分で小学校低学年以上の子どもを連れて十分に楽しめます。

もう一つ秋の神鍋山でチェックしてほしいのがイチョウ並木。道の駅近くの道路の両側に約50本のイチョウが植えられており、ピーク時には黄色いトンネルとじゅうたんのような素敵な景色を楽しめます。

100年間愛される「冬」

2021−2022シーズンは、神鍋高原にスキー場ができて、ちょうど100年の記念すべき年となりました。

3つの個性異なるスキー場(「アップかんなべ」、「奥神鍋スキー場」、「万場スキー場」)が営業され、自分の好みやレベルに合わせて楽しめます。このうち神鍋山にあるスキー場は「アップかんなべ」ですが、他の2つのスキー場も至近距離にあります。

道の駅 神鍋高原

神鍋山を遊びつくすには「道の駅神鍋高原」を拠点に

日帰りで神鍋山を楽しむなら「道の駅神鍋高原」を拠点に行動することをお勧めします。

広い駐車場が完備され、神鍋山への遊歩道へのアクセスも良好です。道の駅には「神鍋温泉ゆとろぎ温泉」が併設されています。神鍋山から湧き出る源泉と高原のそよ風を感じながら、神鍋高原で遊んだ疲れを癒せる温泉は最高です。

 

四季折々の楽しみ方ができる神鍋山。北近畿豊岡自動車道日高神鍋高原ICから車で約15分の場所にあり、アクセスは良好。ぜひ楽しい思い出づくりにお越しください。

 

ユネスコ世界ジオパークとは?

国際的に重要な地球科学的意義を持つ場所や景観が、保護、教育、持続可能な発展という 全体的な概念に基づいて管理されている、単一の統一された地理的エリアです。

「自然を満喫する」スポットの楽しみ方

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