お昼寝したキューピーに遭遇
「猫崎半島」は豊岡市竹野にある「竹野浜」から日本海にぐっと飛び出している半島で、兵庫県の最北端になります。
竹野浜から眺めるとその形が“猫”に見えることから、猫崎半島という名が付いたようですが、「寝転んでいるキューピー」にも見えると、別名「キューピー半島」とも呼ばれています。
猫かキューピーか……まずは、竹野浜からその姿を確かめ、カメラにパシャリ。
日本海が展望できる「賀嶋公園」へ
猫崎半島は片道2.3㎞のトレッキングコースになっています。半島の中を散策しながら自然を楽しむことができます。先端にある「猫埼灯台」がゴールです。
竹野浜から10分ほど歩くと、猫崎半島の入り口に到着します(すぐ近くに駐車場もあります)。
さていよいよ、キューピーの中に突入です!
入り口から猫埼灯台のある先端までは1本道で、遊歩道を歩いていく中級山道コースです。
入り口から10分ほど歩くと日本海を展望できる公園「賀嶋(かしま)公園」に到着です。ベンチに座り、景色を楽しみつつ休憩を。緑の樹々の間からのぞく竹野浜も写真に収めたくなる景色です。
ここはトトロの森!?
賀嶋公園からさらに奥に進むと、両脇の樹々で作られた好奇心をくすぐられるトンネルの入り口が現れます。少し中に入ると、覆われた樹々で日光が遮られ、どこかに迷い込んでしまったかのよう。美しく幻想的で、まさにトトロの森!
トトロの森を抜けると再び日本海の美しい景色に出会えます。
ここからはしばらく森の中を進みます。道中は、この地域には珍しい原生的な照葉樹林が残り、自然を楽しむとともに、断崖や絶壁など、起伏に富んだ地形もお楽しみいただけます。
森を抜けると突然現れる絶景!
30分ほど歩くと、ついに兵庫県最北端の猫埼灯台に到着です。
東側は近畿地方の最北端「丹後半島経ヶ岬」、西は香美町の「伊笹御崎」、270度に広がる日本海の雄大なパノラマは、まさに絶景。ちょっぴり苦労して出会える景色に感動です!
景色を楽しみながら、のんびりとした時間をお過ごしください。
猫埼灯台は「猫崎」ではなく「猫埼」?
猫崎半島の先端に立地する猫埼灯台は、白塔形の塔高9.7m、光達距離7海里(約13km)の灯台で、昭和36年10月に初点灯されたそうです。
ちなみに、お気づきでしょうか。猫崎半島にある猫埼灯台の「さき」の字が「土へん」になっています。なぜでしょう。
これは、陸地の地図を発行している国土地理院は「崎」を使用し、海図を発行している海上保安庁の海洋情報部は、「埼」を使用しているからだそうです。
もともと、土へんの「埼」は、陸地が水部へ突出したところを表現し、山へんの「崎」は山の険しいことを表現しているようです。海洋情報部では漢字から地形が分かるように土へんの「埼」を採用しているようです。
全国の灯台のある場所でも同じ現象が多くありますので、注目してみてください。