【豊岡の夏の風物詩】柳まつりが3年ぶりに開催!

2022年8月1日、兵庫県豊岡市の夏の風物詩「柳まつり」が3年ぶりに開催されました。柳まつりを楽しむ市民や観光客の様子をご紹介します。

柳まつりとは?

柳まつり(やなぎまつり)は、兵庫県北部豊岡市で毎年夏に行われる夏祭りです。「天空の城」竹田城で有名な朝来市和田山町の「地蔵祭り」(今年度は中止)などとあわせて「但馬三大祭り」の一つとされていて、例年8月1日~2日の2日間にわたり開催されます。

柳まつりは「但馬五社」の一つである豊岡市街地の小田井縣神社(おだいあがたじんじゃ)の末社である「柳の宮神社」(やなぎのみやじんじゃ)の例大祭として行われています。「柳の宮」は、かばんの神様として地域で親しまれており、地元の特産品である豊岡かばん柳行李の守護神として知られています。

コロナ禍での開催

柳まつりは、新型コロナウイルスの感染拡大前には毎年数万人の人出が見込まれる、但馬地域最大の夏祭りでしたが、2022年度は新型コロナウイルスの影響によって、期間を1日に短縮し、規模を縮小して行われました。

その中でも御神輿の巡業、市民による「豊岡おどり」「かばんノミの市」など夏の豊岡を象徴するイベントは開催され、お祭りの最後には中止と予告されていた花火もサプライズであがりました。

柳まつりの様子

カバンストリート

会場に到着するのが早すぎたのか、柳まつりの歩行者天国の開始地点のカバンストリートの入り口からは、まだまだ人は見えません。人がおらず車が走っていないカバンストリートは、逆に新鮮で、夕暮れの西日に照らされる「とゞ兵」のウォールアートが輝いて見えます。

カバンストリートの中心、豊岡まちなかステーションに到着しました。ここには、フランクフルトやたこ焼きなどの屋台が並んでおり、大勢の人でにぎわっていました。この日の豊岡市の最高気温は、全国トップクラスの37度だったため、かき氷やソフトドリンクなどの涼しいものが人気でした。

大開通り(サンストークアベニュー)

豊岡のメインストリートである大開通りでは、御神輿の巡業や「豊岡おどり」が行われます。大開通りに到着したのは、それらのメインイベントの前ということで、少し静かという印象でしたが、豊岡駅に近づくにつれて子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきました。

大開通りを豊岡駅に向かって進んでいくと、豊岡のショッピングモール「Aity」の向かいの広場で、豊岡商工会議所青年部によるフェスティバルが行われており、射的や輪投げ、お菓子釣りをはじめとする楽しいアクティビティが全て100円でできるということで、浴衣姿の中高生や家族連れなど多くの人でにぎわっていました。「Aity」の屋上からは、久しぶりの夏祭りで盛り上がる豊岡市の市街地が一望できました。

柳まつりの御神輿の巡業は、小田井縣神社の「柳の宮」と豊岡駅を結ぶ大開通りを往復します。柳まつりの中心を担う方々が笑顔を見せつつも、真剣に汗を流しながら伝統を守っている姿が印象的でした。

かばんノミの市

豊岡市役所の西側の通りでは、恒例の「かばんノミの市」が開催されていました。職人が心を込めて作った豊岡鞄の一点物からブランド品まで、多種多様なかばんがお得な価格で販売されていました。

豊岡おどり

「かばんノミの市」でかばん選びに夢中になっていると、大開通りから「花火がどん」、「もうひとつどん」、「おまけにどん」、「あーらやっちゃ、やっちゃ」などの掛け声が聞こえてきました。

「豊岡おどり」には、各地区の子どもたちのチームや職場ごとのチームなど、たくさんのチームが出場しており、3年ぶりに聞かれた掛け声や揃った所作を見た大開通り沿いの観覧客には、踊り手の笑顔が伝染していました。

豊岡おどりのお披露目を終えた後の子どもたち。おそろいのはっぴを着て大開通りで休む様子は、まさしく豊岡の夏を象徴するものではないでしょうか。

花火

豊岡おどりの子供の部が終わり、日が沈むにつれ、街中にはより多くの人が出てきました。カバンストリートも数時間前とは打って変わり、多くの方が道にあふれ、久しぶりの夏祭りの雰囲気を楽しんでいます。

そんな中、「ドーン」という花火の音が円山川の方から聞こえてきました。サプライズとして花火が数十発あがり、3年ぶりに開催された柳まつりに色を添えました。観覧していた方からも大きな歓声が上がり、夏の夜空を彩る花火に目を奪われていました。

最後に

2022年8月1日に3年ぶりに行われた豊岡市の夏の風物詩、柳まつりの様子を紹介しました。新型コロナウイルスの感染者も増加傾向にありますが、来年にはコロナが完全に終息して、もっと多くの市民や旅行者の方々と一緒に豊岡の夏を楽しむことができたらいいですね!