出石ニューオープンvol.2 まち歩きのススメ

出石在住のフリーランスのグラフィックデザイナーKです。
好きなものは漫画とお寿司。旅の楽しみは、気になる路地に入ってみたり、地元の人がよく行くお店を見つけること。
地元民の目線で、出石の最新&ディープな情報をご紹介します!

【公開日:2024/05/10】

ライターK

出石のまちなかにオープンした2つのお店、気になっていたので行ってきました〜(どちらも辰鼓楼から徒歩1、2分)

出石一叶(いちか)

(2024年1月オープン)

1軒目は八木通りの旧家をリノベーションした「出石一叶」。中国茶や台湾茶が味わえるカフェとのことで、出石に新たな文化の風が吹きそうな予感…ワクワク。

出石一叶外観
店名は、中国語で高級茶葉を表す「一芽一叶」から

奥の坪庭まで続く広々とした店内は、和の空間に中国や台湾のエッセンスが加わり、モダンな茶館のよう。しつらえの一つひとつにセンスとこだわりを感じます。

一叶物販
物販スペースでは、店主セレクトの茶器やお菓子、オリジナルのお茶などを販売
茶器

まずはお茶選びから。中国・台湾茶16種類と兵庫県産の日本茶や一叶オリジナル煎茶など20数種類の中から好きなものを選びます。私は店主の大島さんに勧めていただいた「安渓鉄観音(あんけいてっかんのん)」という中国茶にしました。大島さんいわく、いいお茶は見た目から違うのだそう。特に中国茶は、茶葉の美しさも楽しんでほしいといいます。

茶葉
16種類のお茶は週替わり

確かに、葉の形が綺麗に残るものや粒状のものなど、さまざまな形や色で見飽きません。丁寧な手仕事がこの多様な美しさを生むのだそうです。

茶器

茶器はお茶に合った最適なものを選んでくれます。こうして見ると伝統的な出石焼もやっぱり素敵。

出石一叶カウンター
オーナーの大島さん

カウンターでお茶を淹れる間、ぜひ香りを楽しんでくださいとのこと。お湯を注いだ瞬間、華やかな香りがふわっと広がります。贅沢な時間。

そして、焼物の水琴窟ある庭園を眺めながらティータイム。茶壷のお湯を茶海に注ぎ切ってから、茶杯に入れていただきます。このセットに気分が上がる〜↑↑↑

「蘭の花のような香り」と説明書きにあった通り、爽やかで上品な香りと、ほんのりと甘みのあるやさしい味で、とても飲みやすいお茶でした。日本茶に比べ、3煎、4煎と長く楽しめるのも中国茶・台湾茶の醍醐味。何人かでシェアしても充分味わえそうです。(SとMサイズがあり、Mは2〜4人向きとのこと)

豆花
豆花 680円(ミニサイズもあります)

こちらは見た目に惹かれて注文せずにいられなかった台湾のスイーツ「豆花(トゥファ)」。但東町の「ふるさととうふ」さんの豆乳を使った豆花に、黒糖ゼリー、白玉、小豆、砕いたピーナッツが贅沢にのっています。これにきび糖のシロップをかけていただくのですが、個人的にどハマり。素朴でやさしい豆花と甘味のバランスが絶妙!

一叶店内

店主の大島さんは大阪出身。実は、関西のテレビ番組などで活躍されている現役のナレーター&アナウンサーなんです!そのため、現在お店は、日・月・火曜日の営業。(詳細はインスタでご確認ください)

なぜ出石でカフェを?

旅行好きだった大島さんは、中国で触れたお茶文化に感銘を受け、お茶の世界にハマったのだそう。焼物のある町でカフェをしたいと物件を探していたところ、旅行で来たことのある出石を思い出したそうです。

「まち歩きをしていると、いろんな人が親切にしてくれたり、歴史の話を延々としてくれたり…おもしろい町だなって(笑)」出石焼や明治期の町屋を気に入ったことに加え、町の人たちの人柄にも惹かれ、出石でのオープンを決めたそうです。

観光客の方へ「もっと出石のまち歩きを楽しんでほしい」と大島さん。そんな思いで作ったテイクアウトのオリジナルボトルは、お店に立ち寄れば何度でもお湯の継ぎ足しをしてくれるそうです。

テイクアウト用ドリンクボトル

香り豊かなお茶を手に観光の足を伸ばせば、素敵な出会いや発見が広がりそうですね。お店でゆっくりお茶やおしゃべりを楽しみたい方も、テイクアウトでまち歩きを楽しみたい方も、ぜひ!

■出石一叶

住 所豊岡市出石町八木81
営業時間11:00〜18:00(L.O.)
営業日日・月・火曜日(不定休)
インスタグラムhttps://www.instagram.com/izushi_ichika/
 

glass onion(グラス オニオン)

(2023年11月オープン)

 2軒目は、とっても雰囲気のあるメガネ屋さん「grass onion(グラス オニオン)」。前回の記事で紹介したいなり寿司のカフェ「寿賀蔵商店」のお隣です。

グラスオニオン外観
アンティーク店のような外観
グラスオニオンディスプレイ

ディスプレイから一味違う。メガネを持つ少年たちは、店長のカドマさんが自作したもの。並々ならぬメガネ愛を感じます。そんなカドマさんもやっぱりメガネの似合う物腰の柔らかい方。

カドマさん

豊岡市内にある時計店の3代目だったカドマさんは、東京で眼鏡を専門に学び、老舗眼鏡屋さんに就職。長年眼鏡に携わる仕事に従事してきましたが、去年の11月、縁あってこの出石の町屋でのオープンを任されたそうです。

職人技が光る福井県鯖江市のものを中心にセレクトされた、こだわりのフレームが並ぶ
眼鏡フレームディスプレイ
丸メガネ、かわいい…
サングラス
サングラスはレンズカラーや濃度の変更も可能

自身も年齢を重ねて実感した眼の悩みなどをふまえ、お客様の立場になって細かいケアがしたいと話します。その言葉通り、とても丁寧な説明が印象的。そして、勧めてもらった丸眼鏡が意外と似合って心が踊りました。ルン

お店のもう一つの看板商品がこちら。レコードジャケットで作った時計なんです。

枠や時計針はジャケットのデザインに合わせて変更してくれます

カドマさんの音楽好きと時計の知識が相まって、20年以上前から作っているそう。アートとしてもインテリアとしても素敵です。ジャケット持ち込みでの制作も受けているそうです。(作製費12,100円)

スター・ウォーズ サントラ盤
映画「スター・ウォーズ」のサントラ盤。時計針はライトセーバー風!

レトロな空間に並ぶ商品の一つ一つに思い入れを感じ、まるでギャラリーのよう。一期一会の出会いがあるかも、と胸が高鳴るお店でした。

■glass onion

住 所豊岡市出石町本町33
営業時間11:00〜19:00
定休日水・木曜日(祝日営業)
駐車場有(正覚田中屋駐車場)
インスタグラムhttps://www.instagram.com/glass.onion_izushi/
https://www.instagram.com/glass_onion_no.9/