カバンストリート巡りはここから!
日本におけるかばんの4大産地のひとつ、豊岡市。
古くは1000年以上続く「柳行李」という編み籠作りからはじまり、トランクや買い物かご、布製の鞄・革のバッグへと、かばんづくりを地場産業としてつづいてきたまちです。
JR豊岡駅から、駅前の通りをまっすぐ歩いて約10分の場所に「カバンストリート」があります。カバンストリートはもともと街道沿いの宵田(よいだ)という、まちの商店街です。2005年に豊岡のかばん産業と商店街の振興を兼ねて、かばんのプロフェッショナルが集まる「カバンストリート」として生まれ変わりました。いまも時計屋さんや美容室、銀行、洋服屋さんなど約30のお店が軒を連ね、うち半分がかばん関連の店舗になっています。
一帯が歩行者天国になる大規模マルシェ「カバストマルシェ」も不定期で行われており、市内外からの出店やストリートライブで賑わいます。
地場産業を見えるかたちに
カバンストリートには、かばんのクリーニングのお店や、かばん職人が集まるシェアアトリエショップ、お財布専門店と併設のカフェ、かばん修理専門の職人さんの工房など、かばんにまつわるお店が所狭しと並んでいます。作業の様子を外から見ることができるので、歩きながら職人技を目にできるのも嬉しいところです。
新しいかばんに出会えるのはもちろん、修理をあきらめていたお気に入りのかばんも、腕利きのかばん職人さんの手で蘇るかも。
通り沿いには、様々なかばんをモチーフにしたオブジェやデコレーションがちりばめられており、2021年にはカバンストリートの新たなフォトスポットとして、「豊岡まちなかステーション」に顔はめ看板ならぬ、顔ださない看板が設置されたほか、最寄りのバス停もトランクをイメージしたデザインで通りを盛り上げます。
また、すぐそばにグリーンの自動販売機があります。なんとそれは、鞄が買えてしまう全国的にも珍しいカプセルかばんの自動販売機。豊岡産の布製かばんで、デザインは常時10種類以上あり、コウノトリをデザインしたカバンも購入できます。
200種類のかばんとカバン職人をそだてる学校
カバンストリートの中で、ひときわ大きなウインドウが目を引く店舗が「Toyooka Kaban Artisan Avenue」です。豊岡鞄の発信拠点として2014年にオープン。「Artisan(アルチザン・職人)」という名の通り、豊岡鞄の職人たちが一点一点手作りした作品ともいえるカバンたちに出合えます。
先日リニューアルしたばかりの店内は展示エリアが拡大され、現在200種類以上のかばんが販売されています。
こちらでは販売店舗だけでなく、カバン職人養成の学校「Toyooka Kaban Artisan School」が3階に併設されています。1年のカリキュラムで、毎月異なるかばんを実習でつくり、デザインから仕上げまで全ての行程を学かぶことができます。毎年かばん職人が生まれ、市内のかばんメーカーや独自のブランドなどで、豊岡のかばん産業を支えています。
新たなアートスポット
カバンストリートの南の端までいくと、船着き場の名残を残す宵田橋という石の橋があります。
その一角に立つ建物には、コウノトリをモチーフに、角地の壁をいかした、あざやかなウォールアートが描かれていて写真スポットになっています。建物内にはカフェ兼ギャラリーTodobienCoffeeが併設されており、カバンストリート巡りで疲れた足を休めつつ、アートに浸ってみてはいかがですか?
お帰りの前には、顔出さない看板のすぐそばにある「じばさんショップToyobra(とよぶら)」で、豊岡名物や食品のお土産物も買えるのでぜひのぞいてみてください。
かばんのことならカバンストリートへ!あなたにぴったりな豊岡鞄との出合いにぜひ訪れてみてください。